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日本語30フレーズ・バンク

外国人の同僚に最初に渡す30語を、3つのカテゴリーに分けました。ローマ字を前に置き、使いどころを日本語で添えています。日本のオフィスで必要な日々の信頼の、およそ8割がここにあります。

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日本語30フレーズ・バンクは、日本で働き始めた外国人の同僚に最初に渡すための30語です。毎日の挨拶が10、謝罪と修復が10、会議と会食が10。日本のオフィスで一日を過ごすうえで必要な信頼の、およそ8割をこの30語が運びます。

研修の現場では、外国籍の参加者から必ず同じ質問が出ます。日本語が流暢でなくても、まともに扱ってもらえるのか。答えは、扱ってもらえます。同僚が見ているのは流暢さではなく、やってみているかどうかです。

受け入れる側にできることも、はっきりしています。この30語のうち二つは、外国人の同僚がほぼ確実に読み違えます。「はい」は同意ではなく「聞いています」であり、語尾を伸ばした「ちょっと…」は、たいてい丁寧な断りです。相手が誤解したまま進む前に、こちらから言葉にしてあげてください。

01

毎日の挨拶

リズムの土台です。日本のオフィスはこの10語で回っていて、外国人の同僚が使い始めた瞬間、周りの反応が変わります。

  • Ohayou gozaimasu

    おはようございます

    出社時の標準の挨拶です。午前中いっぱい使えると伝えてあげてください。

  • Otsukaresama desu

    お疲れ様です

    万能の業務挨拶です。こんにちは、さようなら、ありがとうを一語で兼ねると説明すると腑に落ちます。

  • Otsukaresama deshita

    お疲れ様でした

    一日の終わりの形です。退勤する人、仕事を終えた人に向けて使います。

  • Hajimemashite

    はじめまして

    初対面の冒頭です。名刺交換の場面でも同じ言葉から始まります。

  • Yoroshiku onegaishimasu

    よろしくお願いします

    訳しにくい一語です。紹介、依頼、メールの締めをまとめて引き受けると伝えるのが早いです。

  • Osewa ni natte orimasu

    お世話になっております

    社外向けの標準の書き出しです。まだ会ったことがない相手にも使うと補足してあげてください。

  • Shitsurei shimasu

    失礼します

    入室、退室、電話を切るとき。場の境目に置く一言です。

  • Osaki ni shitsurei shimasu

    お先に失礼します

    先に帰るときの一言です。黙って帰ると冷たく見えることを、最初に伝えてあげてください。

  • Ittekimasu

    行ってきます

    外出するときの一言です。打ち合わせ、訪問、昼食のいずれでも使えます。

  • Itterasshai

    いってらっしゃい

    送り出す側の返しです。ここまで揃うと、短いやり取りが会話として完成します。

定着させる

30語を、同僚の口ぐせにするまで

  1. 1.

    30語ではなく、5語から渡してください。「お疲れ様です」「よろしくお願いします」「すみません」「お先に失礼します」「確認します」。

  2. 2.

    単語ではなく場面に結びつけます。出社したとき、帰るとき、頼むとき、間違えたとき。覚えてもらうのは語彙ではなく反射で、語彙はそのあとから付いてきます。

  3. 3.

    発音は気にしなくていい、と最初に言ってあげてください。日本語には強勢アクセントがないので、どの音も同じ強さで置けば通じます。

  4. 4.

    5語が身についたら、次の5語へ。本格的に学びたい人には、通勤中ならPimsleur、読解ならNHK Easy News、講師を探すならitalkiを案内できます。

挨拶の習慣は、書き言葉でも効いてきます。グローバルチームを対象にしたある実地調査では、最初の一通の関係性のトーンが、その後チームに定着するコミュニケーションの空気を予測しました (Glikson and Erez, 2020)。相手側に合わせて伝え方を調整する人ほど、効果的な仕事上の関係を築くという結果も出ています (Presbitero, 2021)。これは、受け入れる側にもそのまま当てはまります。

よくあるご質問

外国人の同僚は、日本語を話せる必要がありますか?

ほとんどの総合職の業務では、必要ありません。東京の多くのグローバルチームでは英語が業務言語で、日本人の同僚も外国籍の採用者に流暢さを期待していません。見られているのは、やってみているかどうかです。30語ほどのそれが、日常の信頼のかなりの部分を運びます。

「はい」を yes だと受け取られてしまいます。どう説明すればよいですか?

「はい」は多くの場合、同意ではなく「聞いています」です。うなずきと同じで、会話についていることを示すだけで、何も約束していません。提案の最中に「はい」が続いても賛成ではない、と最初に伝えてください。そのうえで、合意が必要な場面では書面で具体的に確認する習慣を、受け入れる側がつくるのが確実です。

「ちょっと…」が断りだと、どう伝えればよいですか?

字義どおりには「少し」ですが、語尾を伸ばした「ちょっと…」は、日本のビジネスで最も一般的な丁寧な断りのひとつです。外国籍の同僚にはこれがまず届きません。やわらかい「いいえ」だと最初に教え、こちらからも代替案や引き際を用意しておくと、相手が押し切ろうとする場面が減ります。

最初に渡すべきフレーズはどれですか?

「お疲れ様です」「よろしくお願いします」「すみません」の三つから始めてください。この三つでオフィスの大半の場面が埋まります。そこに、先に帰るときの「お先に失礼します」と、推測で答えずに確かめる「確認します」を足せば、最初の一週間としては十分です。

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